組織の『安心』と『変革』は両立できるのか ―早稲田大学・村瀬教授登壇!Discover HR講演レポート

2025年7月17日(木)に開催されたエン・ジャパン主催の人事向けイベント『Discover HR』。
今回のテーマは、「組織の『安心』と『変革』は両立できるのか」です。

リーダーシップやチームワーク研究の第一人者である、早稲田大学の村瀬俊朗准教授をお迎えし、講演とQ&Aセッションを実施しました。

本イベントは、500名近い人事・経営者の皆さまにご注目いただき、大変大きな反響をいただきました。
本日は、その一部をご紹介します。

『Discover HR』とは?

人材の「採用~活躍・定着」に関する最新事例・ノウハウに触れられるエン・ジャパン主催のイベント。

これからの新たな人事のあり方・人材戦略について様々な企業の人事の皆様が集まり一緒に模索、学び合うことを目的に開催しています。

今回で第16回目。累計参加者数約5000名、満足度90%を超え、回を追うごとに注目をいただいています。

モデレーターには人材活躍支援事業部 事業部長の田邉が登壇

第一部|村瀬教授による講演

急激に変化する市場環境の中で、企業が持続的に成長するには、ビジネスモデルそのものの変革が求められています。企業としての変革(=イノベーション)が求められる中で、その源となるのが「多様性」であると村瀬教授は語ります。

ただし、多様性は諸刃の剣でもあります。価値観や視点の違いは、新しい発想を生む一方で、摩擦や不信を招くことも。だからこそ、いま「心理的安全性」の重要性が改めて問われているのです。

講義で語られた主なトピック(抜粋)

  • ピクサーの「ブレイン・トラスト」の事例に学ぶ
  • 心理的安全性は“ぬるま湯”か?
  • 認知的信頼と感情的信頼のちがい
  • 関係性を高める活動とは
  • 相手の視点を理解する(パースペクティブ・テーキング)
  • 相手の本音を引き出す工夫
  • 問題提起の際に注意すべき点とは

第二部|Q&Aセッション

講演後には、事前アンケートや当日チャットで寄せられた質問に対し、村瀬教授がリアルタイムで回答。
理論だけでなく、現場に活かせる実践のヒントが満載でした。

実際に寄せられた質問(抜粋)

自組織の心理的安全性は高いと感じているのですが、​一方で「仲良し集団」な側面も否めません。​更にお互いの成長を促し合えるような組織作りのために、​特にポイントとなる点を教えていただけるとありがたいです。

ゴールに設定した成果が出せないときに、どうしても特定の個人に対してフィードバックを行わなければならない状況が発生し得ると思います。どのような点に注意すべきでしょうか。

部下の立場から、「自分の部署には心理的安全性が欠けている」と感じた場合、上司や責任者にどのように働きかけができるのでしょうか?リーダーから変わるというアプローチは良く目にするのですが、ボトムアップでできることがないか、ヒントがいただけるとありがたいです。​

マネージャーの立場から部下たちに心理的安全性を提供できているか、確かめる方法はありますか?

ご参加者の声(一部抜粋)

  • ご説明内容がとても整理されており、また適切な例示やQ&Aへの回答等、非常にわかりやすい講義でした。
  • とても勉強になりました。「心理的安全性」=ぬるま湯とマネージャーから思われがちで、その言葉自体に嫌悪を持たれてしまっていたため、どのような伝え方をするのが納得感あるか模索していたので。本日のお話を参考に伝えられたらと思います。
  • 本編も勉強になりましたが、QAコーナーは鋭い質問がたくさんあり、人事担当としても同じような質問を社員からされたときにどう回答すればいいか悩むことがありましたので参考になりました。
  • 心理的安全性がもてはやされている印象でしたが、目的達成の手段という位置づけが腑に落ちました。道徳や慈善ではなく、ビジネスの文脈で理解しなおせてよかったです。

最後に

本レポートでは、イベントの一部のみをご紹介しましたが、「心理的安全性」「組織変革」「マネジメント支援」といったテーマに悩む多くの人事・経営層にとって、お取り組みを前進させるヒントになったのではないでしょうか。

アーカイブ配信は、近日公開予定です。
また、その他無料セミナーも定期開催中。ぜひ下記よりご覧ください。

https://lp.on-board.io/webinar2020.html

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この記事を書いた人

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