【写真左から山田 航大(エン株式会社 入社後活躍研究所)/千葉 純平(エン株式会社 入社後活躍研究所)】
「採用が成功しても、活躍するとは限らない。」
多くの企業が、いまもなおこのジレンマに直面しています。入社後に本当に活躍しているのかを可視化することは難しく、“採用成功”の定義は曖昧になりがちです。
エンは、創業当初から「入社後に活躍してこそ採用成功」という考えを大切にしてきました。その思想を体現し、自社の人事や企業とともに“活躍”の本質を探究してきたのが、エンの「入社後活躍研究所」です。活躍とは何か―。その問いに真正面から向き合う研究所の在り方を、研究所で働く千葉さんと山田さんのお話から深掘りしていきます。

なぜ「入社後活躍研究所」が生まれたのか
— なぜ、入社後活躍に焦点を当てた研究所を設立したのですか?
千葉:「今でこそ『入社後活躍』という概念は一般的になってきましたが、私たちは採用を支援する会社として、創業当初から「入社後活躍」を大切にしてきました。入社後活躍とは、入社者の企業業績への貢献と仕事人生の充実です。 「入社の成功」と「入社後活躍」が両立できて初めて“本当の採用成功”だと考え、企業に向き合ってきました。

エンでは入社後活躍の実現に向けて、実験会社として社内で試してうまくいったことを社外に展開をしています。その展開の方法として、支援という形で企業に提供することもあれば、社会に向けて発信を行うこともあり、その研究と発信を担う存在として、入社後活躍研究所は設立されました。」

曖昧な問いを、検証可能な仮説へ
— 入社後活躍研究所は、具体的にどんなことをしているのでしょうか?
千葉:「研究所では、先ほどお話ししたような「エン社内での実験・検証」「実験・研究結果の発信」をメインで行っています。 」
山田:「研究所で扱う案件の多くは、明確な問いの形をしていません。
- 人が辞めている気がする
- 活躍する人の共通点が分からない
- データはあるが活かせていない・・・
こうした状態から、なにを改善するべきかを一緒に考え、相談事の解決を支援します。」

— 明確でない問いから、どのように解決に向かっていくのですか?
山田:「まず“目的変数(分析したい対象)”を定めます。例えば、その企業における活躍とは何か、成果とは何か、というような、その企業が改善したいことに焦点を当てて考えて決めていきます。決めた目的変数に対し、持っているデータをどのように分析すれば検証ができるかを検討、明確にしていきます。」
千葉:「例えば、『なにが成果につながる要因なのかを知りたい』という相談に対して、採用時の評価や能力指標を数値化し、どの要因が成果に影響するのかを明らかにしたこともありましたね。」
山田:「持ち込まれた問いとデータを見ながら、どう料理すれば意味のある答えになるかを設計することがいつも必ず行うことですね。なので、相談においても、エン社内の実験においても、そのようにして分析を行っています。」

入社後活躍研究所で働く理由
— お二人は、どんな思いをもって入社後活躍研究所で働かれているのですか?
千葉:「一番はエンが掲げている『入社後活躍』の実現を通して誰かのため、社会のために懸命になる人を増やしたい。そして、社会が少しでもよくなれば…という思いですね。ただ、それだけでなく、採用や入社後活躍が企業を良くすること、業績を高めることにどう繋がっていくのかを検証したい、という思いもあります。 経営を成り立たせるのは、組織と組織に所属する人です。その会社で活躍できる人が入れば、経営にも好影響を与える。このメカニズムをデータで証明ができるはずだと考えています。」

山田:「私は、組織において改善できることは何かを探し、実際に良くしていきたいという思いですかね。元々、ここが課題なんじゃないかと考えることや、どうしたらもっと良くなるかを考えて手を動かすことが好きなんです。入社後活躍研究所では、組織の悩みに対してデータの側面から課題を特定したり、解決策を一緒に考えたりできるところにやりがいを感じています。」
千葉:「山田さんは目標に対してコミットする姿勢ももちろんですが、現状を良くするために自分から課題をみつけて改善することにも長けていますからね。いつも助かっています。」

これからの時代、HRに求められること
— これからの時代、企業と人事に求められることは何だと思いますか?
山田:「企業の行動原理を問うことだと思います。というのも、これからの時代、個人だけでなく企業そのものの行動原理が問われる時代になっていくと考えられるからです。技術の進展により、従来の統制型組織でなくても価値創出が可能になりました。企業の在り方そのものが、再定義されつつあります。」

千葉:「キャリアの主体は、企業から個人へ移っています。そのため、これからの時代の企業は“個人のキャリアを支援する存在”に変わらないと選ばれなくなっていくでしょう。そのうえで重要なのは、どこでも活躍できる人材を育てながら、それでもこの会社にいたいと思われる状態をつくること。それが、これからの社会で求められること、そして人事に求められることではないかと考えています。入社後活躍研究所もその未来を見据えて、人事と、そして企業と共に在りたいと強く考えています。」

企業とともに「入社後活躍」を考える
— 研究所は、どんな相談に応えられるのでしょうか。
千葉:「どんな相談でも、明確なテーマがなくても大丈夫です。データはあるけど活かせていない。何を検証すべきか分からない。そういう状態から一緒に考えること自体に価値があると考えています。」
山田:「我々が一緒に考えることが大事だと考える理由として、データは重要だけれども万能ではないという認識があります。データは、過去しか扱えないんです。データだけを見るのであれば、未来のことは正しくなくなってしまう。だからこそ、未来の可能性を閉じないよう、注意を払ってデータを扱わなければならないと考えています。」

山田:「そのため、企業の意思決定においてはデータだけを頼りにするのではなく、同時に主観や価値判断も求められます。どんな相談であったとしても、今あるデータとこれから先の未来を見据え、何が重要な観点なのか。企業と一緒に考えていきたいと考えています。今困っている企業、少し悩んでいる企業、ただ話を聞いてみたい企業。どんな悩みでもぜひ、まずは気軽にご相談をいただきたいですね。」


「採用が成功しても、活躍するとは限らない。」
入社後活躍研究所の取り組みは、データや分析そのものが目的ではありません。
曖昧な問いを引き受け、検証可能な仮説へと変え、企業とともに次の一手を設計していくことです。
活躍とは何か。成果とは何か。その問いに企業と共に正面から向き合い続ける姿勢こそが、“入社後活躍”が当たり前になる未来をつくっているのではないでしょうか。
もし、貴社にとっての「活躍」がまだ言語化されていないのなら。あるいは、データはあるのに活かしきれていないと感じているのなら。入社後活躍研究所は、貴社における”入社後活躍”を共に考えていきたいと願っています。 貴社がこれからの時代も選ばれ続ける存在であるために。その探究は、すぐにでも始められます。




